三重のクラフトビール完全ガイド|天正3年創業の老舗が生む世界4冠の一杯とエリア別ブルワリー9選

三重のクラフトビール完全ガイド|天正3年創業の老舗が生む世界4冠の一杯とエリア別ブルワリー9選 ビールの楽しみ方

世界で最も歴史ある国際醸造審査会「The International Brewing Awards(IBA)」——1886年創設、「醸造のオスカー」と呼ばれるこの舞台で、4大会連続金賞を勝ち取っている日本のブルワリーが三重県にある。

その名は「伊勢角屋麦酒(ISEKADO)」。そして驚くべきは、このブルワリーの母体が1575年(天正3年)——長篠の戦いが起きた年——に伊勢市で創業した「二軒茶屋餅角屋本店」だという事実だ。餅屋から始まり、味噌・醤油の醸造技術を受け継ぎ、現代のクラフトビールで世界を獲る。三重のクラフトビールには、そんな450年の醸造文化の厚みが根底に流れている。

「三重は伊勢海老や伊勢神宮が有名だけど、クラフトビールも盛んなの?」——そう思うかもしれない。だが現実は、三重県内には現在9軒以上のマイクロブルワリーが稼働しており、伊勢・志摩・伊賀・亀山・桑名と、南北に長い三重県の各エリアで個性豊かなクラフトビール文化が根付きつつある。

このガイドでは、三重クラフトビールの歴史的背景から、エリア別ブルワリーガイド、食材ペアリング、通販・見学情報まで、すべてを体系的に解説する。伊勢神宮への参拝旅行を計画中の方も、三重在住のクラフトビールファンも、このガイドが「次の一杯」を見つけるための完全マップになれば幸いだ。

  1. 三重がクラフトビールの産地として際立つ理由——450年の醸造文化と国産食材の宝庫
    1. 1575年創業の餅屋が起こしたクラフトビール革命
    2. 三重の水と大地の恵みがビールを支える
    3. 三重クラフトビールの基本データ
  2. 三重県クラフトビール醸造所エリア別完全ガイド
    1. エリア別 三重クラフトビール醸造所マップ
    2. 伊勢エリア①:伊勢角屋麦酒(ISEKADO)——世界4冠の頂点
    3. 伊勢エリア②:ひみつビール(Himitsu Beer)——2022年創業のファームハウス新鋭
    4. 伊勢エリア③:ISE PORT BEER——港の恵みをグラスに注ぐ
    5. 志摩エリア:志摩醸造——2025年1月の新星、駅直結タップルーム
    6. 伊賀エリア:エールDe工房De伊賀——忍者の里の超小規模醸造
    7. 亀山エリア:かめやま地ビール——鈴鹿山系の湧き水と2スタイル
  3. 伊勢角屋麦酒の受賞歴と醸造哲学——なぜ世界が評価するのか
    1. The International Brewing Awards(IBA)とは
    2. 伊勢角屋麦酒の主な受賞歴
    3. 醸造哲学——「発酵を科学する」
  4. 三重の食材×クラフトビール・ペアリングガイド
    1. 伊勢海老×IPAまたはペールエール
    2. 松阪牛・伊賀牛×スタウトまたはアンバーエール
    3. 的矢牡蠣×ポーターまたはスタウト
    4. あわび×ヘフェヴァイツェンまたはセゾン
    5. 三重食材×クラフトビール ペアリング早見表
  5. 三重クラフトビールの楽しみ方——醸造所訪問・通販・観光コース
    1. 醸造所見学・タップルーム訪問
    2. 推奨観光コース:伊勢神宮×クラフトビール1泊2日
    3. 通販・お取り寄せ
    4. 中部・東海エリアとの連携
    5. 業界の最新動向
  6. 三重クラフトビール FAQ
    1. Q1. 三重で一番有名なクラフトビールブルワリーはどこですか?
    2. Q2. 伊勢角屋麦酒のペールエールはどこで買えますか?
    3. Q3. 三重県内のブルワリーは何軒ありますか?
    4. Q4. 三重の食材とクラフトビールのペアリングで一番おすすめは何ですか?
    5. Q5. 伊勢神宮参拝と組み合わせてクラフトビールを楽しめますか?
    6. Q6. 三重のクラフトビールを名古屋から日帰りで楽しめますか?
    7. Q7. 伊賀(忍者の里)でもクラフトビールは飲めますか?
  7. まとめ——三重クラフトビールが示す「日本の醸造文化の奥行き」
  8. 参考情報

三重がクラフトビールの産地として際立つ理由——450年の醸造文化と国産食材の宝庫

三重県のクラフトビールが際立つのは、単なる「地域ブーム」ではない。1575年から続く醸造文化のDNAと、伊勢海老・あわびなどトップクラスの食材が重なることで、日本でも特異なビール産地が生まれている。

1575年創業の餅屋が起こしたクラフトビール革命

二軒茶屋餅角屋本店は、戦国時代の天正3年(1575年)に伊勢参りの道中で餅を振る舞う茶屋として創業した。現当主・21代目の鈴木成宗(なりひろ)社長は、東北大学農学部で微生物学を専攻した後、家業を継いだ。18代目から続いた味噌・醤油の醸造事業に携わりながら、大学時代に刷り込まれた「発酵・醸造への情熱」が忘れられず、1997年にビール醸造を開始した。

醸造技術のルーツは、代々続く餅屋から発展した味噌・醤油の醸造事業にある。麹・発酵・水——この三要素への深い理解が、ビール醸造に応用されたとき、世界水準の品質が生まれた。2018年には新工場を竣工し、本格的な海外輸出も開始。東海三県(三重・愛知・岐阜)最大の出荷量を誇るブルワリーへと成長した。

餅屋から醸造所へ、醸造所から世界へ——この軌跡は三重の醸造文化の「深度」を象徴している。

三重の水と大地の恵みがビールを支える

三重県は紀伊山地の清流と伊勢湾・熊野灘の海の恵みが交差する土地だ。鈴鹿山系・布引山地を源流とする伏流水は、全国有数の清冽さを誇る。かめやま地ビールが「鈴鹿山系の湧き水」を仕込み水に使用するように、地元の水質がビールの個性を直接形成している。

一方、食材面では三重県は伊勢海老の漁獲量が全国1位(農林水産省・2016年統計・三重県のシェア約19%)を誇る。あわび・的矢牡蠣・松阪牛・伊賀牛など、国産食材のトップクラスが揃う三重は、クラフトビールとのフードペアリングを楽しむ上でも日本有数の環境にある。伊勢海老の旬(漁期10〜4月)に合わせてビールと共に味わう体験は、三重旅行の醍醐味のひとつだ。

三重クラフトビールの基本データ

項目 データ 出典・備考
県内マイクロブルワリー数 9軒以上 2023年12月現在(My CRAFT BEER・各種メディア調べ)
全国ビール出荷金額 約9,210億円 e-Stat 統計表ID: 0004028789(2022年)
伊勢角屋麦酒 IBA金賞(連続) 4大会連続 The International Brewing Awards(1886年創設)
伊勢海老漁獲量 全国1位(約19%) 農林水産省・2016年統計
二軒茶屋餅角屋本店創業 1575年(天正3年) 伊勢市・21代目 鈴木成宗社長
伊勢角屋麦酒 醸造開始 1997年 東海三県最大出荷量(2018年新工場竣工後)
伊勢神宮参拝者数 年間800〜900万人規模 コロナ前・伊勢市観光統計

三重県クラフトビール醸造所エリア別完全ガイド

三重県は南北に長い地形が特徴で、伊勢・志摩・伊賀・亀山・桑名・熊野と各エリアが独自の食文化と地理的個性を持つ。醸造所もその地域性を色濃く反映している。

エリア別 三重クラフトビール醸造所マップ

エリア 醸造所名 特徴
伊勢市 伊勢角屋麦酒(ISEKADO) 1575年創業老舗発・世界4冠・東海三県最大出荷
伊勢市 ひみつビール(Himitsu Beer) 2022年創業・ファームハウスブルワリーコンセプト
伊勢市周辺 ISE PORT BEER 100%麦芽・ドイツ・ケルン伝統製法ベース
志摩市 志摩醸造 2025年1月・近鉄鵜方駅1階・駅直結タップルーム
伊賀市 エールDe工房De伊賀 約10坪の超小規模・芭蕉・忍者テーマの3銘柄
亀山市 かめやま地ビール 鈴鹿山系湧き水・ケルシュ/アルト2スタイル展開
桑名市長島 長島地ビール 長島リゾートエリアのレジャー型ブルワリー

伊勢エリア①:伊勢角屋麦酒(ISEKADO)——世界4冠の頂点

三重クラフトビールを語るうえで、伊勢角屋麦酒を外すことはできない。

1997年の醸造開始以来、国際舞台での受賞を重ね続けてきたISEKADOの代表銘柄が「ペールエール」だ。1886年創設・2年に1度開催される「The International Brewing Awards(IBA)」——醸造業界で「ブリューイングのオスカー」と称されるこの審査会は、審査員が現役の醸造家のみという「プロによるプロのための大会」だ。ペールエールはここで2017年・2019年・2024年と3度の金賞を受賞。ISEKADOは複数の国際大会を通じ、4大会連続金賞という国内唯一の記録を達成した(有限会社二軒茶屋餅角屋本店 プレスリリース)。

実際に伊勢市を訪れた際、二見浦→内宮→おはらい町→二軒茶屋餅→そして伊勢角屋麦酒というルートを歩いてみると、おはらい町の石畳を歩いた後に飲む「ペールエール」は、普段の環境で飲むものとはまるで別物だと感じる。地元の歴史と空気が一緒に溶け込んでいる、という表現が大げさでないほどの味わいがある。直営店・タップルームは東京(八重洲・新橋・丸ビル)にもあるが、本拠地・伊勢市の醸造所直売所が「聖地」として知られている。

ISEKADOの代表銘柄と特徴:

  • ペールエール: IBA金賞3回受賞・バランスのよいホップの苦みと麦芽の柔らかな甘み
  • ホワイトエール: 小麦麦芽使用・柔らかく飲みやすいフルーティーな白ビール
  • スタウト: 深いロースト感と香ばしい苦み・三重の食材との相性に優れる
  • 山廃IPA: 日本酒の「山廃仕込み」技術を応用した世界唯一の独創的な一本

全国のクラフトビールおすすめ情報と比較したい方は、全国クラフトビールおすすめガイドも参考にしてほしい。

伊勢エリア②:ひみつビール(Himitsu Beer)——2022年創業のファームハウス新鋭

2022年に創業した伊勢市の新鋭ブルワリー。「ファームハウスブルワリー」をコンセプトに、農場と醸造が融合した体験型のビールづくりを目指している。創業から日が浅いながらも、地元素材へのこだわりと実験的なビアスタイルへの挑戦が醸造マニアの間で注目を集めている。伊勢角屋麦酒とは異なるアプローチで三重の可能性を広げる存在だ。

伊勢エリア③:ISE PORT BEER——港の恵みをグラスに注ぐ

伊勢港からの豊かな恵みをイメージした地ビール。ドイツ・ケルン伝統の醸造方法を踏まえつつ、独自のレシピで仕上げた100%麦芽ビールが特徴だ。クリアでシャープな飲み口は、伊勢海老や海鮮料理との相性を意識した設計とも言える。

志摩エリア:志摩醸造——2025年1月の新星、駅直結タップルーム

「伊勢市より南には、クラフトビール醸造所も酒蔵もない」——そんな空白地帯だった志摩半島に、2025年1月、志摩醸造が産声を上げた。近畿日本鉄道(近鉄)の鵜方駅1階に位置する、まさに「駅直結」のタップルーム兼醸造所だ(ビール女子、2025年)。

電車を降りてすぐ、ガラス越しに醸造タンクを眺めながら、地元志摩産食材と合わせたクラフトビールを味わえる。志摩市は的矢湾産の「的矢牡蠣」で名高く、牡蠣のクリーミーさとスタウト・ポーターとの相性は抜群だ。「志摩ならでは」の食と飲の体験として、開業から短期間で新たな観光目的地になりつつある。

伊賀エリア:エールDe工房De伊賀——忍者の里の超小規模醸造

伊賀は「忍者の里」として世界的に知られる。そんな伊賀市の農村地帯に、約10坪という日本でも最小クラスのマイクロブルワリー「エールDe工房De伊賀」がある。銘柄は地域の歴史と文化をテーマに命名された3種だ:

  • 雷アンバーエール: 伊賀の雷神信仰を想起させるコクある赤褐色のエール
  • 芭蕉ウィート: 伊賀出身の俳人・松尾芭蕉にちなんだ爽やかな小麦ビール
  • くのいちペール: 女性忍者(くのいち)をイメージした飲みやすいペールエール

超小規模だからこそ、バッチごとのきめ細かな品質管理が可能。大量生産品にはない「手づくり感」と地域性の強さが、ファンを引き付ける最大の魅力だ。伊賀の忍者博物館や上野城との観光と組み合わせると、より深い伊賀体験になる。

亀山エリア:かめやま地ビール——鈴鹿山系の湧き水と2スタイル

亀山市のドライブインセーフティ文化村内で製造される「かめやま地ビール」は、鈴鹿山系に源を発する湧き水を仕込み水に使用。世界各地から精選した麦芽を組み合わせ、2つのスタイルで個性を発揮している:

  • ケルシュタイプ: ドイツ・ケルン地方のケルシュ製法に倣ったクリアで飲みやすい一本。爽やかな苦みと淡い金色が特徴
  • アルトタイプ: 甘みと苦みのバランスが取れた銅色の上面発酵ビール。麦のコクが深く食事とも相性がよい

「鈴鹿山系の水×世界の麦芽」という組み合わせが、亀山の地域性を体現した個性的なビールを生み出している。東名阪自動車道・亀山SAからもアクセスが比較的容易な立地も魅力だ。

伊勢角屋麦酒の受賞歴と醸造哲学——なぜ世界が評価するのか

IBA 4大会連続金賞は伊達ではない。その品質の源泉を、受賞歴と醸造哲学の両面から掘り下げる。

The International Brewing Awards(IBA)とは

IBAは1886年(明治19年)創設、世界で最も歴史のある国際醸造審査会だ。「Brewing Oscars(醸造のオスカー)」とも称され、審査員は現役の醸造家のみが務めるプロによるプロのための大会。2年に1度英国で開催され、金賞受賞は世界トップクラスの証明となる。

伊勢角屋麦酒の主な受賞歴

大会名 受賞年 受賞ビール・内容
The International Brewing Awards 2017年 ペールエール 金賞
The International Brewing Awards 2019年 ペールエール 2大会連続金賞
国際醸造大会 2021年 金賞受賞(3大会連続)
The International Brewing Awards 2024年 ペールエール 金賞(Smallpack Ale Class3・4大会連続確定)

出典: 有限会社二軒茶屋餅角屋本店 プレスリリース(PR TIMES)

醸造哲学——「発酵を科学する」

鈴木成宗社長は東北大学農学部で微生物を専攻した科学者でもある。感覚に頼るだけでなく、発酵の状態を数値とデータで管理することで、「毎回同じ品質」を世界水準で実現している点が最大の強みだ。

味噌・醤油・餅——すべての製品に共通する「麹(こうじ)と発酵」の技術がビール醸造にも生きている。2025年1月にはカンブリア宮殿(テレビ東京)でも特集が組まれ、「醸造の哲学」が広く注目された。

三重の食材×クラフトビール・ペアリングガイド

三重は「食材の宝庫」だ。クラフトビールとのペアリングを意識することで、食と飲の体験が何倍にも豊かになる。

伊勢海老×IPAまたはペールエール

三重県は伊勢海老漁獲量全国1位(農林水産省・2016年・約19%シェア)の産地だ。伊勢海老の甘みと弾力のある食感には、ホップの苦みと柑橘系の香りが引き立てる「IPA(インディア・ペールエール)」や「ペールエール」がよく合う。特に伊勢角屋麦酒の「ペールエール」は、伊勢海老の甘みを壊さない程よい苦みとフルーティーなアロマが特徴で、「伊勢産対決」の最高のペアリングと言える。

IPAとフードペアリングの詳しい組み合わせ方については、IPAに合う料理・食べ物ガイドも参照してほしい。

松阪牛・伊賀牛×スタウトまたはアンバーエール

和牛の最高峰「松阪牛」「伊賀牛」の霜降りの甘みには、ロースト麦芽の香ばしい苦みを持つ「スタウト」や、麦のコクが深い「アンバーエール」が絶妙にマッチする。伊賀産エールDe工房の「雷アンバーエール」と伊賀牛の組み合わせは、まさに地産地消の最高ペアリングだ。

的矢牡蠣×ポーターまたはスタウト

志摩市・的矢湾で育つ「的矢牡蠣」は、豊富なプランクトンを含む静かな内湾で育てられた身の締まった牡蠣だ。牡蠣の磯の香りとクリーミーな旨みには、チョコレート麦芽が入るポーターやスタウトが定番のペアリング。英国でも「スタウト×オイスター」はパブ文化の定番の組み合わせとして確立されており、三重・志摩醸造のビールと的矢牡蠣で体験できる。

あわび×ヘフェヴァイツェンまたはセゾン

三重を代表する高級食材「あわび」の淡白でクセのない旨みには、小麦由来の柔らかなボディと爽やかな酵母フレーバーを持つ「ヘフェヴァイツェン」や、ドライかつフルーティーなベルギー系「セゾン」が相性よい。繊細な旨みを崩さずに引き立てるスタイルを選ぶことがポイントだ。

三重食材×クラフトビール ペアリング早見表

三重の食材 おすすめスタイル ペアリングの理由
伊勢海老 IPA・ペールエール ホップの柑橘香が甘みを引き立て、相互を高め合う
松阪牛・伊賀牛 スタウト・アンバーエール ロースト麦芽の苦みが霜降りの脂の甘みと調和
的矢牡蠣 ポーター・スタウト 磯の香りとロースト感が共鳴・英国伝統の組み合わせ
あわび ヴァイツェン・セゾン 繊細な旨みを壊さない爽やかなボディが相性よい
伊賀豆腐・山菜・野菜 ケルシュ・ピルスナー クリアな軽さが素材本来の味を活かす
伊賀肉味噌(伊賀土産) アンバーエール・デュンケル 味噌の発酵旨みとモルトの甘みが重なる

三重クラフトビールの楽しみ方——醸造所訪問・通販・観光コース

醸造所見学・タップルーム訪問

三重のクラフトビールを最大限に楽しむなら、醸造所訪問がいちばんだ。

伊勢角屋麦酒は公式サイト(biyagura.jp)で醸造所情報を公開しており、タップルームでの飲み比べも楽しめる。伊勢神宮参拝と組み合わせる「参拝後ビール」コースが王道だ。志摩醸造は近鉄鵜方駅直結で、電車でのアクセスが容易。伊賀エリアのエールDe工房は事前確認が必要だが、農村風景の中で飲む超小規模ブルワリーの体験は格別だ。

醸造所訪問を計画する際のポイントや全国の体験型ブルワリーについては、ブルワリー見学・体験ガイドも参考になる。

推奨観光コース:伊勢神宮×クラフトビール1泊2日

1日目:

  • 午前: 伊勢神宮外宮参拝
  • 昼: おかげ横丁でランチ(地元食材)
  • 午後: 伊勢神宮内宮参拝→おはらい町散策
  • 夕方: 二軒茶屋餅角屋本店→伊勢角屋麦酒直売所でペールエール体験
  • 夜: 伊勢市内で伊勢海老×ペールエールのペアリング夕食

2日目:

  • 午前: 伊勢市→近鉄で志摩へ移動
  • 昼: 近鉄鵜方駅直結・志摩醸造タップルームで醸造所ランチ
  • 午後: 的矢湾観光→的矢牡蠣×スタウトのペアリング
  • 夕方: 近鉄特急で名古屋または大阪へ帰路

通販・お取り寄せ

伊勢角屋麦酒(ISEKADO)は公式通販サイト「biyagura.jp」でオンライン購入が可能だ。定番の「ペールエール」「ホワイトエール」「スタウト」から季節限定品まで、全国どこからでも三重のクラフトビールを楽しめる。12本セットや飲み比べセットも展開されており、ギフトとしても人気が高い。

全国のクラフトビール醸造所の一覧については、日本のクラフトビール醸造所一覧に詳しい。

中部・東海エリアとの連携

三重は愛知・岐阜と並ぶ東海三県のひとつだ。隣県・名古屋のクラフトビールシーンは近年急拡大しており、名古屋から近鉄・JR特急で約90分の伊勢と組み合わせたクラフトビール旅は、中部圏のビールファンの間で人気を集めている。名古屋のクラフトビール事情については、名古屋のクラフトビールガイドを参照してほしい。

業界の最新動向

2026年7月23日、長野発のヤッホーブルーイングが大阪・泉佐野市に体験型ブルワリー「よなよなビアライズ」を開業した(年間7万人来場目標)。醸造タンクから直送のできたてビールを自分でタップから注ぐ体験型施設が関西圏でも始動するなど、「飲む×見る×体験する」を融合した施設が全国的なトレンドになっている(株式会社ヤッホーブルーイング プレスリリース、2026年7月23日)。三重でも伊勢角屋麦酒の醸造所体験や志摩醸造の駅直結タップルームなど、まさにこのトレンドを先取りするような場が揃っている。

三重クラフトビール FAQ

Q1. 三重で一番有名なクラフトビールブルワリーはどこですか?

1575年(天正3年)創業の二軒茶屋餅角屋本店を母体に持つ「伊勢角屋麦酒(ISEKADO)」が最も有名です。1997年に醸造を開始し、The International Brewing Awards(1886年創設・世界最古の国際醸造審査会)で4大会連続金賞を受賞した国内唯一のブルワリーです。東海三県最大の出荷量を誇り、東京にも直営レストランがあります。

Q2. 伊勢角屋麦酒のペールエールはどこで買えますか?

伊勢市内の醸造所直売所のほか、公式通販サイト(biyagura.jp)で全国発送可能です。東京には八重洲・新橋・丸ビルに直営レストランがあります。全国の百貨店やクラフトビール専門店でも取り扱いが広がっており、比較的入手しやすいブランドです。

Q3. 三重県内のブルワリーは何軒ありますか?

2023年〜2025年時点で、三重県内には9軒以上のマイクロブルワリーが稼働しています。伊勢・志摩・伊賀・亀山・桑名・熊野と、南北に長い三重県の各エリアに点在しています。2025年1月には志摩市に「志摩醸造」が新規開業しており、今後もさらなる増加が見込まれます。

Q4. 三重の食材とクラフトビールのペアリングで一番おすすめは何ですか?

「伊勢海老×伊勢角屋麦酒 ペールエール」が三重ならではの定番ペアリングです。伊勢海老は三重県が全国1位の漁獲量を誇る(農林水産省・2016年統計)最高の地元食材で、ペールエールのホップ由来の柑橘系アロマが甘みを引き立てます。漁期(10月〜4月)に合わせた訪問がおすすめです。

Q5. 伊勢神宮参拝と組み合わせてクラフトビールを楽しめますか?

ぜひ組み合わせてください。伊勢角屋麦酒の醸造所・直売所は内宮から車で数分の伊勢市大世古にあります。おはらい町・おかげ横丁の散策後に立ち寄るのが定番コースです。また、伊勢市内にはISEKADOのタップルームやひみつビールのほか、地元食材を提供するビアレストランも増えています。

Q6. 三重のクラフトビールを名古屋から日帰りで楽しめますか?

十分に可能です。名古屋から近鉄特急を使えば伊勢市まで約90分で到着します。日帰りで伊勢神宮参拝+クラフトビール体験を楽しめます。志摩まで足を延ばすなら宿泊プランがおすすめです。名古屋発着のクラフトビールシーンについては、[名古屋のクラフトビールガイド](https://brewhub.jp/beer/nagoya-craft-beer-guide/)を参考にしてください。

Q7. 伊賀(忍者の里)でもクラフトビールは飲めますか?

飲めます。「エールDe工房De伊賀」が、「芭蕉ウィート」「くのいちペール」「雷アンバーエール」という伊賀文化をテーマにした3銘柄を製造しています。日本で最も小規模なマイクロブルワリーのひとつで、農村の風景の中での飲み比べ体験は格別です。訪問前に営業状況の確認をおすすめします。

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まとめ——三重クラフトビールが示す「日本の醸造文化の奥行き」

1575年から続く老舗が世界最高峰の国際審査会で4大会連続金賞を獲る——そのドラマだけを見ても、三重のクラフトビールは「地域の物語」を最大限に体現している。

伊勢角屋麦酒に始まり、2025年に志摩の空白地帯を埋めた志摩醸造、忍者の里から個性を放つエールDe工房、鈴鹿山系の水で醸すかめやま地ビール——それぞれが三重の自然・歴史・食文化と不可分に結びついている。

三重を旅するとき、伊勢海老や松阪牛を楽しむのと同様に、地元のクラフトビールと一緒に味わってほしい。そのとき、その土地の「味」がはじめて立体的に見えてくる。

次のステップとして:

  • 三重を訪れる前に[ブルワリー見学体験ガイド](https://brewhub.jp/brewery/brewery-tour-experience-guide/)で計画を立てよう
  • 全国のクラフトビール醸造所を調べるなら[日本のクラフトビール醸造所一覧](https://brewhub.jp/brewery/japan-craft-beer-brewery-list/)

参考情報

  • 有限会社二軒茶屋餅角屋本店「ISEKADO(伊勢角屋麦酒)が世界で最も歴史のある国際ビール審査大会で四大会連続金賞を受賞」(PR TIMES)
  • 伊勢角屋麦酒 公式サイト: biyagura.jp
  • 観光三重「日本のクラフトビール界を盛り上げる伊勢角屋麦酒をご紹介します♪」(kankomie.or.jp)
  • ビール女子「【完全ガイド】三重・伊勢志摩で駅直結のクラフトビール体験!志摩醸造タップルームに行ってきた」(beergirl.net、2025年)
  • My CRAFT BEER「三重県にあるクラフトビールブルワリー」(mycraftbeers.com)
  • CRAFT BEER LAB「三重県でクラフトビールを飲むなら【クラフトビール醸造所一覧】」(augustbeer.com)
  • e-Stat 統計表ID: 0004028789(工業統計 ビール出荷額 2022年)
  • 農林水産省 伊勢海老漁獲量・都道府県別統計(2016年)
  • テレビ東京 カンブリア宮殿「二軒茶屋餅角屋本店 社長 鈴木成宗氏」(2025年1月16日放送)
  • 株式会社ヤッホーブルーイング「本日グランドオープン!ヤッホーブルーイング大阪醸造所 よなよなビアライズ」(PR TIMES、2026年7月23日)



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