燻しだしとは?ISEKADOとにんべんが生んだ鰹節だしビール

燻しだしとは?ISEKADOとにんべんが生んだ鰹節だしビール 醸造技術

最終更新: 2026-10-26

「燻しだし」は、三重県伊勢市のクラフトビール醸造所・伊勢角屋麦酒(ISEKADO)と、鰹節専門店の株式会社にんべんが共同開発したビールです。2026年10月8日に発売され、350ml缶・アルコール度数5.0%・価格770円(税込)で、ISEKADO公式オンラインショップ、三重テラス(東京都中央区)、にんべん日本橋本店、日本橋だし場 はなれなどで販売されています。鰹節の出汁の香りと旨みを主役にした、苦みを抑えた和風のクラフトビールです。

燻しだしとは?基本情報

2026 10 26 dashi beer ibushidashi guide h2 00

項目 内容
商品名 燻しだし(イブシダシ)
発売日 2026年10月8日(木)
価格 770円(税込)
容量・度数 350ml缶・ABV5.0%
共同開発企業 有限会社二軒茶屋餅角屋本店(ISEKADO運営)、株式会社にんべん
販売場所 ISEKADO公式オンラインショップ、三重テラス(東京都中央区)、にんべん日本橋本店、日本橋だし場 はなれ ほか

(ISEKADO公式サイト・にんべんプレスリリース、2026年10月時点)

なぜ鰹節でビールを仕込むのか

2026 10 26 dashi beer ibushidashi guide h2 01

燻しだしの最大の特徴は、仕込みの段階から鰹節を組み込んでいる点です。使用するのは、にんべんが本商品のために特別に調製した「本枯鰹節」で、焙乾した鰹節にカビを付けて発酵させ、天日干しを4回以上繰り返して仕上げた高級品です。これをビールの仕込み水に合わせることで、麦芽の甘みと鰹節のだしの旨みを一体化させています。

発酵にはISEKADOが伊勢の森から採取した自社の野生酵母「KADOYA1」を使用しています。この酵母がもたらすスパイシーな香りが、鰹節とスモークモルトの燻製香を橋渡しする役割を果たしているといいます。つまり燻しだしは、鰹節のカビ発酵と野生酵母の発酵という、2つの異なる発酵技術を一本のビールの中で組み合わせた商品です。

発酵の仕組みそのものについては、日本酒の並行複発酵と比較しながら解説した並行複発酵とは?仕組みと日本酒だけの醸造技術をわかりやすく解説(蔵人)も参考になります。

味わいの特徴

2026 10 26 dashi beer ibushidashi guide h2 02

公式発表によると、燻しだしは鰹節と麦芽の燻製香が重なり合い、香ばしいアロマが先に立ち、そのあとに出汁の旨みが静かに広がる味わいに設計されています。苦みはIBU10程度に抑えられており、ホップの苦みを強く感じさせるIPA系のビールとは対照的に、出汁の旨みを前面に出す構成です。余韻はドライで、和食に合わせやすいことを意図した商品だとされています。

項目 燻しだし 一般的なIPA
苦み(IBU) 約10 40〜70程度
香りの軸 鰹節の燻製香・だしの旨み ホップの柑橘・トロピカル香
想定する食事 和食全般 揚げ物・スパイシーな料理

IPAの苦みと食事の組み合わせについては、IPAに合う料理・食べ物ガイドで詳しく解説しています。

日本の伝統素材を使ったクラフトビールは他にも

2026 10 26 dashi beer ibushidashi guide h2 03

燻しだしのような、老舗企業の発酵技術・伝統素材をクラフトビールに持ち込む動きは、2026年に複数の事例が見られます。

埼玉県のCOEDOブルワリーは、同県の温浴施設運営会社・温泉道場と共同で「OFURO ALE(おふろエール)」を2026年9月19日に発売しました。ときがわ町産の山椒、越生町産のゆず、東松山市産の米を使い、風呂上がりに合うシトラス系の一杯として仕立てた商品で、350ml・アルコール分5%・価格780円(税込)、温泉道場の施設とCOEDO KIOSKで販売されています(COEDOブルワリー・温泉道場発表、2026年9月時点)。

このほか、麹菌を使った発酵を特徴とするビールについては麹ビール おすすめガイド【2026年最新】、日本酒の副産物を使うビールについては酒粕ビールとは?日本酒の副産物で仕込む醸造法と銘柄で紹介しています。鰹節・山椒・麹・酒粕と、素材は異なりますが、いずれも「クラフトビールと日本の発酵文化・食文化を結びつける」という共通の方向性が見えます。

ISEKADO(伊勢角屋麦酒)とは

2026 10 26 dashi beer ibushidashi guide h2 04

ISEKADOは、1575年創業の老舗「二軒茶屋餅角屋本店」を母体に、1997年から醸造を始めたクラフトビール醸造所です。国際的な審査会The International Brewing Awardsで複数回の金賞を受賞しており、三重県伊勢市を代表するブルワリーの一つです。会社の歴史や受賞歴、他の代表銘柄については三重のクラフトビール完全ガイドで詳しく紹介しています。

よくある質問

Q1: 燻しだしはどこで買えますか?

ISEKADO公式オンラインショップのほか、東京都中央区の三重テラス、にんべん日本橋本店、日本橋だし場 はなれなどの店舗で販売されています(2026年10月時点)。取扱状況は変わる可能性があるため、購入前に各店舗・ショップの在庫を確認してください。

Q2: 通常のISEKADOの定番ビールとは何が違いますか?

ISEKADOの代表銘柄「ペールエール」はホップの苦みと香りを楽しむビールですが、燻しだしは鰹節のだしの旨みを主役にした限定醸造品で、苦みを抑えて和食との相性を重視した設計になっている点が異なります。

まとめ:燻しだしのポイント

  • 燻しだしは、ISEKADO(伊勢角屋麦酒)とにんべんが共同開発し、2026年10月8日に発売した鰹節だしビール
  • 350ml缶・ABV5.0%・770円(税込)、ISEKADO公式オンラインショップや東京の対面店舗で購入可能
  • にんべんの本枯鰹節のカビ発酵と、ISEKADOの野生酵母「KADOYA1」による発酵を組み合わせた商品
  • 苦みを抑えて出汁の旨みを前面に出し、和食と合わせやすい設計
  • ISEKADOの定番銘柄や会社の歴史については三重のクラフトビール完全ガイドも参考にしてほしい

この記事はBrewHub編集部が執筆しました。BrewHubはクラフトビールに特化した専門メディアです。

詳しくは編集部についてをご覧ください。

参考情報



コメント

タイトルとURLをコピーしました