2026年6月第1週は、全国各地で新たな醸造所が続々と開業し、クラフトビール業界の勢いを改めて感じさせる1週間となりました。山口県の老舗醸造メーカーによるクラフトビール参入や、京都の醸造所が連携組織を立ち上げるなど、地域に根ざした動きが活発化しています。夏を前にしたビアフェスの開催も相次いでおり、全国のビール好きにとって見逃せないニュースが盛りだくさんです。
新ブルワリー・出店
今週は、新たな醸造所の開業や出店に関するニュースが非常に多く寄せられました。地域の特色を活かしたブルワリーが全国各地に誕生しています。
山口・礒金醸造がクラフトビール事業をスタート
山口県山口市阿知須に、明治44年創業の老舗味噌・醤油メーカーである礒金醸造が「クラフト麦酒醸造所」を開設しました。地元の蜂蜜やミカン、リンゴなどの山口県産の特産品を使ったクラフトビールを製造・販売しており、直売所も併設されています。100年以上にわたる発酵技術の蓄積を持つ同社ならではの新たな挑戦として注目を集めています。(情報元:山口宇部経済新聞)
青森・津軽醸造がコメを使ったクラフトビールを発表
つがる市産の米を原料に使ったクラフトビールが、元国際交流員が代表を務める津軽醸造からお披露目されました。タップルームでは地域住民との交流の場も設けられており、ビールを通じた地方創生の新しい形として期待されています。(情報元:日テレNEWS NNN)
京都府内の醸造所26社が連携組織を発足
京都府内のクラフトビール醸造業者が、初の連携組織となる任意団体を発足させました。京都産ビール・発泡酒の認知度向上を目指し、「京都ならではの強み」を活かした裾野拡大に取り組んでいくとのことです。26社が参加するこの連携は、京都のクラフトビール醸造所の発展にとって大きな一歩といえます。(情報元:京都新聞デジタル/日本食糧新聞・電子版)
高知・幡多地域で醸造所が相次ぎ開業
高知県の幡多地域(黒潮町・四万十市)では、海沿いの絶好のロケーションを活かした地ビール醸造所が相次いで開業し、新たな人気スポットになっています。(情報元:高知新聞)
東京・大手町にクラフトサケ醸造所が2026年9月開業予定
クラフトサケブランド「haccoba」が、東京・大手町のビルに「内神田醸造所」を2026年9月に開業すると発表しました。地域と都市をつなぐ醸造拠点として位置づけられています。(情報元:SAKETIMES)
今週開業・発表のあったブルワリーをまとめると、以下のとおりです。全国のクラフトビール醸造所一覧もあわせてご確認ください。
| 醸造所名 | 所在地 | 特徴 |
|---|---|---|
| 礒金醸造(クラフト麦酒醸造所) | 山口県山口市阿知須 | 明治44年創業の老舗が醸造所・直売所を開設 |
| 津軽醸造 | 青森県つがる市 | 地元産コメを活用、タップルーム併設 |
| 京都醸造所連携組織 | 京都府内 | 26社が参加する初の業界連携団体 |
| 幡多地域の新醸造所 | 高知県黒潮町・四万十市 | 海沿いロケーションの地ビール醸造所 |
| haccoba 内神田醸造所 | 東京都千代田区 | 2026年9月開業予定のクラフトサケ醸造所 |
新商品・限定醸造
夏の到来を前に、個性豊かな限定ビールが続々と登場しています。
CAPES「LOGI BEER」第6弾がリリース
物流業界をコンセプトにしたCAPESのオリジナルビール「LOGI BEER」シリーズから第6弾「PICKING CHILI & MIKAN -Pale Ale-」が発売されました。唐辛子とミカンという意外性のある組み合わせが、ペールエールのスタイルで表現されています。(情報元:PR TIMES)
葛飾発の夏限定ビール「葛飾呑んべクラフトLIGHT」
東京・葛飾区から、夏の祭りシーズンに向けた限定クラフトビール「葛飾呑んべクラフトLIGHT〜葛飾おまつりエール〜」が6月2日より販売開始されました。地域に密着したユニークなネーミングが特徴です。(情報元:PR TIMES)
SHIBAURA BREWINGが定番4種の瓶ビールを発売
「空を飲む。海を飲む」をキャッチコピーに掲げるSHIBAURA BREWINGが、定番4種の瓶ビールを6月8日から発売します。これまでタップでしか楽しめなかった味わいを、自宅でも手軽に楽しめるようになります。(情報元:ニコニコニュース)
礼文島限定のクラフトビールが登場
北海道のクラフトビール醸造所の一つ、稚内の醸造所が礼文島限定のクラフトビールを製造しました。ダケカンバの樹液を使用したフルーティーな味わいが特徴で、北海道の自然を感じられる一杯に仕上がっています。(情報元:北海道新聞デジタル)
エスコンフィールドで南国トロピカルビール
北海道のエスコンフィールド内「そらとしば」にて、横浜の醸造会社と共同開発した南国トロピカルビールが登場しました。交流戦の期間に合わせた限定提供で、球場観戦をさらに楽しめる企画となっています。(情報元:北海道新聞デジタル)
タワーレコードビア渋谷店がコラボビール「TEN DAYS AFTER」を発表
タワーレコードビア渋谷店がTDM 1874 Breweryとのコラボレーションビール「TEN DAYS AFTER」を発表しました。音楽とビールという文化の融合が楽しめる一杯です。(情報元:時事ドットコム)
小田原発・規格外湘南ゴールドのクラフトビール
小田原市のベターライフ ウィズ アップサイクルが、規格外の湘南ゴールドを活用したクラフトビールを6月9日から発売します。フードロス削減にもつながるサステナブルな取り組みです。(情報元:湘南人)
大学生がビール醸造に挑戦「余火」
金城大学の学生たちが、黒胡椒と南砺の木材端材を使ったクラフトビール「余火」の開発に取り組んでいます。秋には道の駅での販売を予定しており、若い世代がビール造りに参入する新しい動きとして注目されています。(情報元:石川テレビ)
ビアフェス・イベント
夏の訪れとともに、全国各地でビアフェスやイベントが盛り上がりを見せています。2026年ビアフェス・ビールイベント開催スケジュールもご確認ください。
阪神甲子園球場でビアフェスが開催
阪神甲子園球場で、ご当地グルメも楽しめるビアフェスが開催されました。お笑い芸人のケンドーコバヤシさんも参加し、会場を盛り上げました。球場ならではの開放的な空間でクラフトビールを楽しめるイベントとして話題を呼んでいます。(情報元:ウォーカープラス)
富山・氷見でビーチサミット開催
富山県氷見市の島尾海岸で6月6・7日の2日間、「ビーチサミット」が開催されました。地元の醸造所やアウトドアショップが集結し、海辺でビールを楽しめる開放的なイベントとなっています。(情報元:北日本新聞)
FUJI&SUN’26で醸造担当者トークイベント
静岡県で開催された野外フェスティバル「FUJI&SUN’26」では、オフィシャルクラフトビールの醸造担当者らによるトークイベントが実施されました。音楽と自然とビールが一体になった贅沢な空間が人気を集めています。(情報元:at-s.com)
高松市でクラフトビールの祭典
香川県高松市では、全国のご当地ビールを飲み比べできるクラフトビールの祭典が開催されました。各地の個性豊かなビールを一堂に楽しめる機会として、多くのビールファンが来場しました。(情報元:KSBニュース)
業界トレンド
業界全体の動向に関する注目ニュースも複数ありました。
Best Beer Japanとヤマト運輸が樽回収サービスを開始
Best Beer Japanがヤマト運輸と連携し、飲食店向けのクラフトビール空樽回収サービスを開始しました。1樽から返送が可能で、返送料を最大70%削減できるとのことです。これまで空樽の返送は醸造所にとっても飲食店にとっても大きな負担でしたが、物流インフラの整備によってこの課題が解消に向かう画期的なサービスといえます。(情報元:LOGISTICS TODAY)
ヤッホーブルーイングが増収増益、新拠点を計画
「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングの2025年11月期決算が増収増益となりました。2026年は2つの新拠点の開設と、通販を中心とした新ブランドの立ち上げを計画しており、業界リーダーとしてのさらなる成長が期待されます。(情報元:Yahoo!ニュース)
日本のビール市場は2034年に304億ドル規模へ
調査レポートによると、日本のビール市場は2034年までに304億米ドル規模に達する見通しで、年平均成長率(CAGR)は4.13%と予測されています。2026年10月の酒税改正やプレミアムラガー市場の拡大、そしてクラフトビール人気の高まりが成長を牽引するとされています。日本のクラフトビール市場規模の記事も参考にしてみてください。(情報元:ドリームニュース)
CRAFT BEER BASEが世界大会で銀賞受賞
大阪・梅田「ウメキタ」を拠点とする「CRAFT BEER BASE」が、ビールの世界大会で銀賞を受賞しました。地域に根差したクラフトビール文化を世界に発信する成果として、業界関係者からも大きな注目を集めています。(情報元:ニコニコニュース)
福岡・天郷醸造所がカンヌ映画祭公式イベントに酒を提供
福岡県福智町の天郷醸造所が、カンヌ映画祭の公式イベントに酒を提供するという異例の快挙を成し遂げました。日本のクラフト醸造が国際舞台で認められた象徴的な出来事です。(情報元:西日本新聞me)
廃校活用の醸造所で麦芽カスを使ったケーキが話題
廃校を活用した醸造所で、ビール製造時に出る麦芽カスを使ったケーキが誕生し、環境に優しい取り組みとして話題になっています。フードロス削減と地域活性化を同時に実現する好事例です。(情報元:日テレNEWS NNN)
関連記事: 今週のクラフトビールニュースまとめ【6/8–6/14】
まとめ:今週の注目ポイントと来週の展望
今週のクラフトビール業界は、山口県の礒金醸造をはじめとした新醸造所の開業ラッシュと、京都の醸造所連携組織の発足が大きなトピックでした。老舗の発酵メーカーがクラフトビール事業に参入する動きは、業界の裾野が確実に広がっていることを示しています。
また、夏に向けてビアフェスの開催が本格化し、甲子園球場や氷見の海辺、富士山麓の野外フェスなど、ロケーションを活かしたイベントが全国で盛り上がりを見せています。
来週以降も梅雨入り前の好天を狙ったビアイベントの開催が予想されるほか、夏限定のシーズナルビールの新商品発表も続くでしょう。BrewHubでは引き続き、クラフトビール業界の最新動向をお届けしていきます。
参考記事
- 47NEWS「島産ビール麦、今年も上々 土庄、醸造家ら刈り取り」(2026年5月31日)
- 日テレNEWS NNN「つがる市のコメでクラフトビール 元国際交流員が代表務める津軽醸造がお披露目」(2026年6月1日)
- STRAIGHT PRESS「松山×大洲の共同開発!愛媛県産ブラッドオレンジを主役に据えたクラフトビール誕生」(2026年6月1日)
- 河北新報オンライン「地ビール『プレミアムラガー』三陸鉄道に寄ってって酔ってって」(2026年6月1日)
- ウォーカープラス「阪神甲子園球場でビアフェス開催」(2026年6月1日)
- 北日本新聞「海辺でビール楽しんで 氷見・島尾でビーチサミット」(2026年6月2日)
- LOGISTICS TODAY「ヤマト連携でクラフトビール空樽回収を効率化」(2026年6月2日)
- PR TIMES「LOGI BEER第6弾 PICKING CHILI & MIKAN発売」(2026年6月3日)
- PR TIMES「葛飾呑んべクラフトLIGHT販売開始」(2026年6月2日)
- ニコニコニュース「SHIBAURA BREWING定番4種瓶ビール発売」(2026年6月2日)
- 北海道新聞デジタル「南国トロピカルビール エスコン内そらとしば」(2026年6月2日)
- 日テレNEWS NNN「廃校を活用した醸造所で麦芽カスケーキ」(2026年6月3日)
- Yahoo!ニュース「大学生ビール作り『余火』」(2026年6月3日)
- 北海道新聞デジタル「礼文島限定クラフトビール」(2026年6月4日)
- 京都新聞デジタル「京都府内のクラフトビール醸造業者が初の連携組織」(2026年6月4日)
- Yahoo!ニュース「ヤッホーブルーイング増収増益」(2026年6月4日)
- ドリームニュース「日本のビール市場2034年に304億ドル規模」(2026年6月4日)
- ニコニコニュース「CRAFT BEER BASE世界大会銀賞」(2026年6月4日)
- 西日本新聞me「天郷醸造所がカンヌ公式イベントに酒提供」(2026年6月5日)
- Yahoo!ニュース「礒金醸造クラフトビール販売開始」(2026年6月5日)
- 日本食糧新聞・電子版「京都産ビール認知度向上へ26社で団体発足」(2026年6月5日)
- kochinews.co.jp「高知・幡多地域で醸造所が相次ぎ開業」(2026年6月5日)
- SAKETIMES「haccoba内神田醸造所2026年9月開業」(2026年6月5日)
- 時事ドットコム「タワーレコードビアとTDM 1874コラボビール」(2026年6月5日)
- 山口宇部経済新聞「礒金醸造クラフト麦酒醸造所開設」(2026年6月6日)
- at-s.com「FUJI&SUN’26クラフトビール醸造担当者トーク」(2026年6月6日)
- 湘南人「規格外湘南ゴールドのクラフトビール発売」(2026年6月6日)
- KSBニュース「高松市でクラフトビールの祭典」(2026年6月6日)


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